スペイン語の慣用句。今回は、数字を使った慣用句です。
“Ser un cero a la izquierda“
という表現。
直訳の意味
直訳の意味は、「左側のゼロである」。
少し、考えてみると意味が分かるかもしれません。
単語の意味
- Serは何度も登場している英語の「be」動詞です。
- スペイン語は「Ser」と「Estar」の二つのbe動詞があります。
使い分けはけっこう奥が深いのですが、簡単に言ってしまうと
Estarは変化する状態(いる場所、気分など)、
Serは変化しない状態(名前、人種など)を指すことが多いです。
- スペイン語は「Ser」と「Estar」の二つのbe動詞があります。
- Unは英語の「a」と同じ冠詞で、あえて訳すなら「ひとつの」ですが、
英語の「a」と同じように、日本語訳では飛ばした方が違和感がないことが多いです。
スペイン語は女性名詞と男性名詞がありますので、女性名詞の前では「una」、男性名詞の前では「un」を使います。 - Ceroは、数字の「ゼロ(0)」です。
- aは、英語の「to」と同じで、「~に」という意味です。
- Laは、英語の「the」と同じ、女性名詞用の冠詞です。
後の単語「izquierda」は女性名詞なので「la」をつけます。
後の単語が男性名詞の場合は「el」を使います。 - Izquierdaは「左」という意味の単語です。
慣用句の意味
では、Ser un cero a la izquierdaの意味は・・・
「意味がない」「影響力がない」というような意味です。
例文
Estudio mucho porque en el futuro no quiero ser un cero a la izquierda.
→取るに足らない人間にならないように、今たくさん勉強している。
Tus comentarios negativos son un cero a la izquierda para nosotros.
→あなたのネガティブな発言は私たちにとって何の意味も持たない。
由来、語源
由来は、もうお分かりかもしれませんが、数字の左にゼロを付けても変わらない、意味がないからですね。
スペインは「情熱の国」というイメージがありますが、このような理論的(?)な慣用句もあるのです。(失礼?(笑))
スペインは、ピカソやサルバドール・ダリ、アントニオ・ガウディなどの偉大な芸術家を輩出した地です。
ガウディの専門である建築などはもちろん数学を使いますから、スペイン人は案外数学好きだったりするのかもしれませんね。
参考ページ(英語/スペイン語)
https://www.academia.andaluza.net/practicar/ser-un-cero-la-izquierda/
https://en.wiktionary.org/wiki/cero_a_la_izquierda
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