意味
ビジネスでよく使われる表現、“Canned Response“や“Canned Message“は、「定型文のメール返信」という意味です。
例えば、何かの製品の問い合わせ窓口に電子メールを送った際に、すぐに返ってくる
「ご連絡ありがとうございます。担当者から折り返しご連絡いたします。」や、
「問題の調査のために以下の情報をご教示ください。(質問項目が続く)」のような返信のことです。
最近はシステムが自動生成する自動応答メール(Automatic Reply)を見ることも多いですが、
Canned Responseは必ずしも自動応答メールを指すわけではありません。
自動応答メールもCanned Responseの一種と言えますが、人間が作成したメールでもコピーペースト等で定型的に作成されたようなメールもCanned Responseを呼びます。
また、同じような意味を持つ表現として
“Canned approach“は、「定型の手法」、「よくあるやり方」という意味で、
“Canned presentation“や“Canned lecture“は、「定型のプレゼンテーション」、つまり営業や講義等で何度も繰り返し使われるようなプレゼンテーションを指します。
さらに、このような営業手法を“Canned selling“や“Script-based selling“と言ったりします。
これらの表現は、場合によってポジティブな意味にもネガティブな意味にも使われます。
定型化・形式化して作業を効率化していくことはポジティブなことですが、
一方で明らかに定型化された対応は顧客・ユーザー・聞き手などの満足度を低下させる恐れもあります。
由来、語源
Canned Responseなど、これらの表現に共通する”Canned“という単語は、「缶詰」という意味です。
つまり、由来は「缶詰のように事前に用意された定型の返信(もしくは手法、プレゼンテーション)」という考え方から来ています。
缶詰は技術の発展により世界中で普及しましたが、工場で生産され、人の手の温かみが無いというイメージを持つ人が少なくありません。
そこから、「感情が入っていない」→「定型の対応」という意味で使われるようになったようです。
例文
Let’s prepare canned responses for frequently asked questions (FAQs).
→ よくある質問(FAQ)に対しては、定型文の返信を用意しておこう。
I wanted a specific solution for my problem, but I only received a canned response.
→ 私は自分の問題に対する具体的な解決策が欲しかったが、定型文の返信しかもらえなかった。
We have had this issue many times, so we can handle it with our canned approach.
→ この問題は何度も起きているので、定型の手法で対応することができる。
We have a canned presentation to explain about our company and products.
→ 私たちの会社と製品について説明するための定型プレゼンテーションがあります。
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