今日もスペイン語の慣用句を紹介したいと思います。
他のスペイン語の慣用句はこちら。
まだまだ少ないですが、随時更新中です!
今回は
“No tener pelos en la lengua“
という表現。
そのままの意味だと、「舌に毛が生えていない」ですが、これだと意味がわかりません・・・。
Tenerは「持つ」「保持する」というような意味の動詞。
Pelo (複数形pelos)は「髪」「毛」という意味。
Enは英語の「in」「on」と同じ。
Laは英語の「the」と同じで、女性名詞用の冠詞です。
Lenguaは「舌」。
では、No tener pelos en la lenguaとはどういう意味なのか?
ズバリ、「歯に衣着せぬ」です。
つまり、物事を遠慮なくハッキリ言うことですね。
例文:
Él no tiene pelos en la lengua.
→彼ははっきりものを言う人だ。
Esta sopa es horrible. Lo siento si soy muy sincero, pero yo no tengo pelos en la lengua.
→このスープはとても不味い。正直に言いすぎていたら申し訳ないが、私ははっきりものを言う人間なので。
なぜ「舌に毛がない」とはっきり物を言う、という意味になるのか?
由来には諸説あるようですが、舌に毛があったらしゃべりにくいからだと思われます(笑)
実際、”Tener pelos en la lengua” (舌に毛がある)で、口数の少ない人、という使い方もあるようです。
私は聞いたことがないのですが、スペイン語圏は広いので、そのような使い方をする国や地域があるのかもしれませんね。
私たちが使う日本語の「歯に衣着せぬ」も、実際に歯に衣を着せるわけではないですから、慣用句というのはそういうもの、ということですね(笑)
似たような慣用句として、
“No cortarse ni un pelo.”
があります。
こちらもはっきりものを言うという意味ですが、
No tener pelos en la lengua
が、周りがどう思うか気に留めずにズバリ言う、というような「歯に衣着せぬ」と近い意味で使われるのに対して、
No cortarse ni un pelo
は、恥ずかしがらずに何でも言うことができる、という意味で多く使われる慣用句です。

参考ページ(英語/スペイン語)
https://sigificadoyorigen.wordpress.com/2010/05/10/no-tener-pelos-en-la-lengua/
https://www.citylifemadrid.com/odd-spanish-expressions-no-tener-pelos-en-la-lengua/
https://www.academia.andaluza.net/practicar/no-tener-pelos-en-la-lengua/
Comments